アマゾン現役社員の池乃堀正太郎、かく語りき

キャリア磨きに力を入れたい人へのアドバイスです。

アマゾンの事例で学ぶ「両利きの経営」のエッセンス。

昨日の続きで『両利きの経営』という経営理論について触れていきます。昨日の記事はこちらを参照ください。

『両利きの経営』*1で代表的な会社の事例として私が所属するアマゾンのことが触れられていました。ちょうどいい機会なのでアマゾンの事例から両利きの経営のエッセンスについて考えてみたいと思います。

ところでこの本によると、アマゾンの成長は両利きの経営で成し遂げられたとあります。具体的には、効率性や改善が重視される小売や物流の深化と、既存の資産や組織の能力を使って柔軟性と実験が第一に求められる新領域の探索、の追求です。

f:id:ikenobori:20201030204011j:plain

そして成功要因は以下の3点に整理できます。

  1. 1つ目は顧客と低価格に重点を置き何でも屋になるという戦略的意図です。この野心的なビジョンによって、あらゆる商品を保管し出荷する組織能力への投資が正当化されました。

  2. 2つ目は深化と探索を両立する際に生じる、葛藤に向き合う勇気です。たとえば、アマゾンは自社商品の売り上げを損なうようになったとしても、ウェブサイトに競合品を掲載することをやめませんでした。また、利益が足りないと株主が不満を表明しても、研究開発投資を維持してきました。

  3. 最後は創業者のジェフ・ベゾスが担った経営者としての役割です。具体的にベゾスの役割はアイディアを自ら創造することではなく、アマゾンにイノベーションの文化を構築することでした。

ここからの学びは何でしょうか。個人であっても企業であっても戦略的意図を持つことが重要だということです。個人であれば自分がどんな社会貢献を実現したいのか、どんなお客様を喜ばせたいのか、という軸をはっきりさせることと言い換えることができると思います。

そして勇気を持つことです。軸がはっきりしていれば新たな挑戦に打って出る勇気も出るはずです。抵抗にも負けないでしょう。迷ったときに信じることができるのは自分だけです。

そして最後はなんといっても環境です。環境に左右されてしまうと自分の軸がズレてしまったり、勇気をなくしたりするかもしれません。どのような環境に身をゆだねるかもキャリアを形成する上では重要なポイントとなります。

*1:チャールズ・A・オライリー; マイケル・L・タッシュマン. 両利きの経営―「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く (Kindle の位置No.109-110). 東洋経済新報社. Kindle 版.